CGB パリ・チームは3年連続で、東京国際コイン・コンヴェンションに参加しました。今年の日本ではコイン収集研究について、さらなる高みでの交流を深めることが出来、非常に有意義な経験をしました。
特に、外国コイン研究会の幹事であり、日本貨幣商協同組合(JNDA)の「世界の通貨ニュース」コイン担当編集者である二橋瑛夫氏には、日本の伝統を存分に体験できるようもてなしていただき感謝します。
私たちは京都の古刹仁和寺の宿坊に宿泊し、日本料理を楽しみました。翌日、明け方には仏教の勤行に特別に参加することもできました。
今回の京都訪問の目的は、日本の高名な収集家である吉田昭二氏にお会いすることでした。
吉田氏は京都古泉会の会長であり、同会には120名以上の会員がいて貨幣収集への情熱にあふれた大会を毎年開いています。

吉田氏に出会ったのは、2年前のTICCで、吉田氏が講師を務めた藩札セミナーを受講した際でした。 :
http://blog.cgb.fr/les-hansatsu-billets-anciens-japonais,7894.html
ヨーロッパで日本の古い貨幣や紙幣の収集を広めたいという私たちの願いを叶えるため、二橋氏は京都にある吉田氏の自宅訪問計画を昨年の7月から準備してくれました。
丸一日にわたって、吉田氏のコレクション・ルームで日本、中国などの様々な銭貨、藩札、版木などのコレクションなどを見せて頂き、詳しい解説もして頂きました。加えて古銭の拓本を作成する楽しい講習までして頂きました。
吉田氏宅訪問は、貨幣収集関係の書籍をおたがいにプレゼントしあって終了しました。フランスのアジア貨幣の研究団体であるソシエテ・ド・ヌミスマティーク・アジアティーク/
Société de Numismatique Asiatique
(https://sites.google.com/site/societedenumismatiqueasiatique/home)
の代表であるフランソワ・ジョワイユー/François Joyaux氏からも、吉田氏と二橋氏にぜひと、ジョワイユー氏献辞入りの機関誌2冊ずつを託されて来たのでお渡ししました。吉田氏からはファビアンヌ・ラモスとサムエル・グエに、山城(京都)地方の藩札を扱った吉田氏の大変興味深い自著『城州古札見聞録』と、有名な『藩札図録』という分厚い専門書を頂きました。
CGBスタッフにとって大変実りの多い一日となり、このような経験ができたことを大変光栄に思います。
旅の続きとして翌日は名古屋に赴きました。日本貨幣商協同組合の衣川典孝氏が、同市の観光へとご招待くださったのです。
名古屋城や徳川美術館を訪れるなど、この日も日本文化を十分に楽しみました。それから、衣川氏の店を訪れ、貨幣収集の世界について交流しました。
そして、第28回東京国際コイン・コンヴェンションは3日間大盛況でした。フランス紙幣と硬貨への関心は年々高まってきており、私たちが持参したフランス・コインのポケット・カタログ『Franc Poche』は完売しました。大勢の来店者に、開催中のCGBオークションのカタログを紹介することもできました。
今年で50周年を迎えた泰星コイン株式会社による恒例のオークションもありました。
土曜日の夜、私たちは外国コイン研究会の会員たちとの飲み会パーティーに招かれました。飲み会では、貨幣の収集研究に関して実りの多い交流ができました。研究会の会員からは珍しい状態のよいフランス硬貨も見せてもらいしました。
JNDAと泰星コイン・チームによるTICCの運営は大変素晴らしいものでした。
出店希望ディーラーの数が年々増加していることは、この展示会が世界でも非常に高く評価されていることの証拠であり、全ての参加ディーラーはその点を強く認識しています。
日本の顧客との緊密な関係を維持していくことが私たちの願いです。
改めて吉田氏、二橋氏、衣川氏、JNDAの全メンバー、外国コイン研究会の皆様へ、私たちの東京訪問の度に示してくださる素晴らしいおもてなしに心より感謝申し上げます。